前々回の〈問題》の部をお読みいただけたでしょうか。
〈たのしい教育メールマガジン〉で紹介したところ、いろいろな反響が届いています。
解答編に行く前に、問題部をわかりやすく整理してみましょう。
研究所の応援団の方から頂いた手作りのテーブル、短い方の長さで70cm。
ベランダに持っていくには狭い廊下を通過しなくてはいけません。
廊下の幅は・・・
61cm。
かなり頑丈に作られたテーブルなので、分解するという方法は無理です。
テーブルの向きを変えて上の版を水平にすると1m以上の幅が必要です。
左側は部屋になっているのですけど、そこに入ってから隣へというのはさらに困難です。
《外側からベランダへ》という案も出ましたが、テーブルはかなり重いので、高低差3m以上の上下移動はかなり危険です。
一緒に作業したA先生は熟考の末「あきらめましょう」ときっぱり。
しかしせっかくのプレゼント、そう簡単にはあきらめきれません。
テーブルを向こう側までもっていく、うまいアイディアはないでしょうか?
という問題です。
・・・
・・・
・・・
「持ち上げたら70cmありそうだよ!」
このxの部分を利用するわけです。
棚の上の段をご覧ください。
測ってみると72cm。
ということで〈よっこらしょ〉と持ち上げて、片輪をxの部分に乗せてゴロゴロと移動。
無事ベランダに運び入れることができました。
A先生は
「転がすだけで、もちあげて通過できるという選択肢はなかったなぁ~」と、とても関心していました。
算数・数学のSVでよく話しているのですけど、計算力より図形処理能力がずっと役立ちます。
今回の廊下の通過も〈図形処理問題〉です。
私にとっては、そう難しい問題ではありませんでしたけど、読者の皆さんの中にも「簡単でした」という人がいると思います。
でも、見えない人には見えないものです。
こういう感覚は、どうやって高めることができるのでしょう。
それもたのしい教育研究所のテーマの一つです。