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たのしさが未来をひらく

衣食足りれば他人の笑顔③ 殆どの人が皆、子ども達の笑顔を求めているのに、それが叶わないのはどうしてか?

 少し時間があいてしまいましたが、衣食足りれば他人の笑顔シリーズです。

 ほぼすべての教師は自分が関わる子ども達の笑顔を求めているといってよいでしょう。

 親だって同じです。

 それなのにどうして不登校の子ども達はどんどん増えていくのでしょう、いじめや問題行動も増えていくのでしょう。

 学校というシステムに子ども達が不適応症状を示しているというより、未来を担う子どもたちに学校というシステムが不適応状態だといってよいと思います。

〈学校が〉という言葉で他人事のように聞こえるかもしれません、しかしそれを〈大人たちが〉といい変えてもよいでしょう。

 政治を動かすのは〈大人たち〉の中でもずっと上の世代、〈おじいちゃんおばあちゃん世代〉がリードしているといえるでしょう。
 ベンチャービジネスの様に30代40代の人たちが実権を握る世界ではありません。

 その政治で決められた方向に行政が動いていきます。

 行政をリードしている人たちも〈おじいちゃん・おばあちゃん世代〉です。

 おじいちゃんおばあちゃん世代の人たちが理想とする教育のイメージは、たとえば自分を教えてくれた先生たちが指導していた頃のものになるでしょう。

 60~70代の人が子どもの頃、例えば10歳の時に活躍していた先生たちというと、その先生が40歳くらいとすると、今の子ども達との年齢の開きはかるく100歳にはなるでしょう。

「必ずしもそうは言えない」という前書きを入れておいて、自分の子どもの頃はよかった、と本気で考えている人がリードすると、自然と今の子ども達との不適応がいろいろ出てくると思います。

 未来を担う子ども達が喜んでくれる教育というのはどういうものなのでしょう。

 価値観や理想とする姿が子ども達と大きく外れている人たちがリードする中で、それをもとめるのは無理なのでしょうか?

 いいえ、実は文科省にも知恵者がたくさんいて、それを確かな言葉で刻んでくれています。

たとえば、今後十年の指針として教育指導要領に掲げられた「主体的、対話的対話的で深い学び」という言葉です。

〈主体的に学ぶ〉という時に、子ども達の苦しむ顔をイメージする人はいないと思います。バツや恐怖によって学ばされる教育ではなく、自ら進んで学びたくなる教育を目指そうと言い切っているのです。

 たのしい教育研究所はそれを〈子ども達がたのしく賢くなる教育〉だととらえています。

 教師は子ども達の笑顔を求めている、文科省は教育行政の骨子である〈教育指導要領〉にも子ども達が主体的に学ぶ教育をしようと言い切っている。主体的に学ぶ教育は子ども達が喜んで取り組むものであり、笑顔につながる教育に違いない・・・

 ここで更に疑問が膨らみます。

 今の教育が相変わらず10年前、20年前、40年前の様なことを延々と続けている様に見えるのはなぜか?

 子どもたちが学校から逃げていく様な教育がそのまま続いていくのはなぜか?

 不思議な気持ちになるのは、私だけではないと思うのですけど、どうでしょう。

 いろいろな理由が挙げられるでしょう、ぜひ皆さんそれぞれでも考えてみてください。

 たのしい教育研究所では、その一つとして〈上が変わるのを待つ教師〉、「誰かが〈子ども達がもっと学びたくなる教育をしなさい〉といったから、そういう教育に取り組むという教師」ではなく、「自らの選択として〈子ども達がたのしく賢くなる教育〉を目指す教師たちが育っていく必要がある」と考えています。

「上から言われたから」「誰かに命ぜられたから」という弱々しい理由で〈子ども達の学ぶ笑顔〉を求めている先生たちが増えても、教育が大きく改善するような大きな流れになることは難しいでしょう。

 そういう先生たちは上から別なことを言われたらすぐまたシフトチェンジしてしまいます。自らの生き方として子ども達の笑顔と賢さをもとめているのではなく、誰かに命ぜられたからやっているからです。

 残念ですけど明治期依頼、日本の教育は〈素直な子〉を良しとしてきました。
 教師になる人は、その学校教育の中の優等生が多いので、自分の頭で考えることより、〈目上の人たちが何を期待しているか〉を重視する人たちがたくさんいるのです。

 でもご安心ください。

 まだまだこれから伸びていく段階とはいえ、たのしい教育派の先生たちは違います。

 自分の頭で考えつつ、子ども達の笑顔と賢さを求めていく人たちです。

「そういう人たちは和を乱して、自分だけが正しいと考える先生になるのではないか?」

 そう心配する人もいるかもしれません。

 ご安心ください、周りの人たちの笑顔と賢さは〈独裁〉から生まれることはありません。〈和を以て貴しとなす〉という姿勢と、柔軟でいろいろな工夫改善をすすめていける人たちにしかなし得ないでしょう。

 そういう先生たちを育てて、その先生たちが中堅そして管理職となる頃、周りの人たちへも大きく影響を与えていくと思います。

 時間がかかる取り組みですけど、応援してくれる方たちが増えていくことで、力がましていくのは間違いありません。

 みなさんの応援をお待ちしています。

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